正解では、届かなかった。
娘から相談を受けた。
話を聞きながら、僕は考えていた。
何が問題なのか。
どうすれば状況がよくなるのか。
どの選択が正しいのか。
僕の中では、それが相談を受けるということだった。
困っているなら、解決したい。
道に迷っているなら、進む方向を示したい。
だから僕は、僕なりの正解を伝えた。
すると娘に言われた。
「パパには共感が足りない」
その言葉は、思っていたよりも深く刺さった。
それなりにへこんだ。
僕は娘の話を聞いていなかったのだろうか。
そんなつもりはなかった。
むしろ、話を聞いたからこそ、どうすればいいのかを考えた。
役に立つ答えを渡そうとした。
ただ慰めるよりも、その方が娘のためになると思っていた。
僕にとって共感は、どこか頼りないものだった。
「つらかったね」
「大変だったね」
そう言ったところで、何も解決しない。
状況は変わらない。
…

